ミューイングとは?歯並びにも効果が期待-必要な条件とやり方-
「ミューイング」とが流行る本当の理由
歯科の現場では常識なこどもの成長と歯並びの影響とは
最近SNSでよく見かける言葉、ミューイング(Mewing)。
「舌を上に置くと顔が変わる」
「顎が育つ」
「鼻で呼吸できるようになる」
そんな投稿とともに広がった言葉でもあります。

そもそもミューイングとは何でしょうか。
本当にミューイングで顔が変わるのでしょうか。
😃ミューイングとは何か?
ミューイングの基本は👇
舌全体を上顎にぴったりつけること。
さらに、舌先だけではなく、
舌の後ろまで持ち上げることが最重要ポイント。

この位置が維持できると
見た目だけではなく、身体の機能と健康に直結します!
⚫︎上顎が横に成長
⚫︎永久歯が並ぶスペースができる
⚫︎顔の長さ(面長)予防
⚫︎鼻呼吸が定着
⚫︎姿勢・睡眠・噛み方が改善

ただし、
⚠️ミューイングだけでは矯正の代わりにはなりません。
でも歯科矯正にとって大事なポイント
になります。
歯ならびは、骨格の中に並ぶものです。
歯を抜いたり、ワイヤーで力をかけたりする前に、
✔ 呼吸
✔ 舌の位置
✔ 嚥下(飲み込み方)
✔ 姿勢
✔ 口周りの筋肉
これらが正しく働いているかどうかが、
歯並びの未来を決めます。
😃なぜ今、ミューイングが流行っているの?
では、なぜミューイングが流行っているでしょうか。
①「見た目は努力で変えられる」という時代感
SNSの世界では👇
⚫︎Before→After
⚫︎たった数ヶ月でフェイスラインが変わる
⚫︎変化があった人が成功例を投稿
これが非常にバズりやすい傾向にあります。
コスメでもなく、整形でもなく、
“自分の体の使い方で変わる”・・・ことが世間を惹きつけています。
②マスク生活で「顔の変化に気づく人」が増えた
😷長時間のマスク習慣は・・・
・表情筋の低下
・口呼吸
・輪郭が緩む
・下顔面が伸びる
そんな人が増えました。
そのタイミングでミューイングが拡散。
「あれ?これ私のこと?」
→ 興味・検索・拡散につながったのではないでしょうか。
③医療情報がSNS化し、専門用語が“一般語”になった
昔:医療の専門用語
→ 医師・研究者のみ
今:Instagram・TikTok・YouTube
→一般人が知識を持ち、検索し、比較する時代。
医療の世界で昔から言われていた
⚪︎舌位(Tongue posture)
⚪︎鼻呼吸
⚪︎咀嚼と顎成長
⚪︎口腔筋機能療法(MFT)
これがミューイングというわかりやすい形で翻訳された。
④歯科と美容の境界が曖昧になってきた
昔:歯科 → 虫歯
矯正美容 → 美容医療・整形
今:顔の形、横顔、気道、睡眠、姿勢、呼吸、歯並び、嚥下
→ 全部つながっているという理解が広がりました。
ミューイングは“美容×医療×機能”の交差点。
流行りやすい条件が揃ったわけです。
⑤「抜歯・ワイヤーだけが矯正」ではない時代に入った
マウスピース矯正・機能矯正・筋機能療法が広がり
“歯を抜いたり動かす前に、なぜそうなったのか”
を考える流れが世界中で起きています。
ミューイングはその象徴。

時代が求めたのは、
・顔の形が変わるなら知りたい
・手術や大量の費用なしで改善したい
・子どもには根本から改善させたい
・呼吸・歯並び・睡眠に悩む人が増えた
そして何より
“機能を整えることが美しさにつながる”
という価値観がようやく世界に追いついたのです。
👄MFT(口腔筋機能療法)と何が違うの?
本質的には、とても似ていますが、実は少し違います。
📌 ミューイングはMFTの一部。
舌の位置だけ整えても、
⚪︎飲み込み
⚪︎表情筋
⚪︎発音
⚪︎姿勢
などが改善されなければ、顎の成長は途中で止まります。
つまり👇
ミューイングは“MFTの一部を切り取った概念”(片鱗)です。
舌の位置だけ整えても、
呼吸・姿勢・嚥下・癖が変わらなければ
骨格は育ちません。

Konohaこどもの歯ならびクリニックの「育てる矯正」は何が違うの?
私たちは・・歯並びだけ見ないことにしています。
全体を見てどう育つか。。。
私たちがフォーカスしているのは
| 見る場所 | 理由 |
| 呼吸 | 口呼吸は顎骨の成長不全を起こす |
| 舌位 | 上顎の天然拡大装置 |
| 嚥下 | 間違ったの見込みは前歯の生え方が変わる |
| 姿勢・頭位 | 顎の位置の修正 |
| 筋機能・咬合力 | 顎骨の成長刺激 |
| 睡眠の質 | 成長ホルモンが最も働く時間 |

大切にしているのは👇
歯ならび=結果
ではなく、
歯ならび=成長のプロセスの反映
という視点。
これらを精密に見ながら、
「成長の順序に沿って導く矯正」をしています。
やみくもにミューイングをするのではなく、
その子の発達段階に合わせて必要な順番で行う。
ここに大きな違いがあります。
🦷ミューイングと小児矯正の関係
「これって本当に意味あるの?」
「矯正の代わりになるの?」
「それならうちの子もやったほうがいい?」
前述にも触れましたがミューイングは。。。
🦷 矯正の代わりではない。
でも、矯正を成功させる“土台”になる。
小児矯正の世界ではずっと前から重要視されてきた考え方
📌 ミューイング=機能アプローチの名称
📌 矯正=構造(骨・歯列)へのアプローチ
アプローチする場所が違うだけで、どちらも切り離せません。
ミューイング=“点”。
MFT=“線”。
育てる矯正=“面”(立体の設計)
👦ミューイングしているのに効果が出ない子の特徴
—できないのではなく、“条件が揃っていない”—
ミューイングは、ただ舌を上に置くだけのように見えて、
実は身体全体のシステムが関係しています。
そのため、SNSでよく見る
“劇的ビフォーアフター”が起きる子と、
“全然変わらない子”がいます。
でもそれは、努力やセンスの差ではありません。
ミューイングは 「習慣」です。
習慣が自然に定着するには、
いくつかの条件が揃っている必要があります。
ここでは、効果が出にくい子の特徴を知り、
解決する順番を見つけるための視点として読んでください🌿
❌① 口が自然に閉じられない子
舌の位置を整えたくても、
唇の閉鎖力(口輪筋)が弱いと支えられず、
舌がすぐ下に落ちます。
🪧チェック
✅写真を撮ると口が開いている
✅リラックスすると口がゆるむ
✅食べ物の飲み込みが遅い
これは習慣ではなく、
筋力と鼻呼吸の問題が背景にあります。
❌② 鼻呼吸が安定していない子
舌は鼻呼吸のための設計です。
口呼吸が続くと
✅舌が常に低い位置に落ちる
✅上顎が狭く成長
✅顔が縦に伸びやすい
つまり、呼吸が整う前に舌だけ整えようとしても成立しない。
🪧「鼻で息したら苦しい」
→ 原因は鼻の通気性ではなく、
気道・アレルギー・姿勢・嚥下が絡むことも多いです。
❌③ 嚥下(飲み込み)が間違っている子
正しい舌位置ができていても、
飲み込むたびに▶️舌で前歯を押す(逆嚥下)
これではすべてリセットされます。
1日平均→600〜1800回の舌の動き
この方向が間違っていれば、歯並びは容易に崩れます。
❌④ 姿勢が崩れている子(特に頭が前)
舌を持ち上げるには👇
頭・首・顎・舌が一直線であることが条件。
猫背・スマホ首・前方頭位の子は、
舌を持ち上げるスペースそのものがありません。
姿勢は顎の土台。
土台が傾けば舌は働けない。
❌⑤ 咀嚼が弱い子・柔らかい食生活
舌は、口の中にある筋肉。
筋肉は刺激と負荷で育ちます。
やわらかい食事・早食い・丸呑み癖があると
✅舌力不足
✅広がり不足
✅飲み込みが浅くなる
つまり
舌を上げたいのに、支える力が足りない。
できない子ではなく、“順番が違う子”。
ミューイングが効かない理由は、本人のやる気でも、練習不足でもありません。
先に整えるべき「基礎」があり、
その上にミューイングが乗る形です。
何事も“魔法”はありません。
成長システム全体を整えたときに作用する「結果」。

遺伝や能力ではなく環境。
歯並びは「待って見るもの」ではなく、育てる方向を選ぶもの。
近年、体の使い方や習慣が、未来の骨格を決めることに
みんなが気づき始めたように感じます。
子どもの成長期は、
“待てば良くなる時期ではなく、矯正を始めるのに伸びる時期。”
気づいた今が、最も早いタイミングです🌿
ミューイングを流行で終わらせないために。
実はミューイングの思想は、
小児矯正・口腔育成の現場ではずっと前から存在しています。
ただ名前が違っただけ。
🦷 MFT
🦷 機能訓練
🦷 口育
🦷 育てる歯ならび
Konohaはそれを
「全体の育ちに沿って体系化した方法」として実践しています。
流行ではなく、未来のスタンダードになりつつある考え方です。
ミューイングはブームではありません。
むしろブームになったことで、今まで専門家だけが知っていた
「成長の仕組み」が表に出てきたということ。
子どもにとって大切なのは👇
⛔️ “今できているか”
ではなく
⭕️ “これから正しく育てられるか”。
特に子供の成長は止まりません。
方向を修正すれば、いくらでも未来は変えられると思います。
その未来を選ぶサポートが、
私たち Konohaこどもの歯ならびクリニック の役割です🕊️🌱
———————————————————–
▪️福岡市の小児矯正専門クリニック(マウスピースと口筋トレーニング)
🗺️GoogleMaps:Konohaこどもの歯ならびクリニック学研都市
☎️092ー407−3900(水金土日)
福岡県福岡市西区周船寺3ー25−18ー1F
🚃JR九州筑肥線・九大学研都市駅から徒歩10分
🚗無料駐車場あり(5台)
