歯並びとリラックス効果の深いつながり〝副交感神経〟を育てる鼻呼吸がカギ
リラックスと歯並びのつながりとは?
こんにちは😊
福岡市西区の小児矯正専門クリニック
Konohaこどもの歯ならびクリニック学研都市です🦷
新学期が始まり徐々に慣れてきて、五月病と呼ばれる季節がやってきました。
今回のお話はリラックス。
実は、リラックスすることが、身体にはもちろん歯並びに良い
という別の角度のアプローチからお話していきます。
ストレスや緊張が高まると、人は無意識に歯を食いしばったり、顎に力を入れることがあります。
このような悪習慣が長期間続くと、歯並びに悪影響を及ぼす可能性があり、
さらには、「顎関節症」 「偏頭痛」 「肩こり」といった大人になっても困るような症状にもつながることがあります。
〝歯並び〟以外にも大事な
副交感神経(ふくこうかんしんけい)とは
副交感神経(ふくこうかんしんけい)とは、
体をリラックスさせる働きをする神経です。
自律神経という、私たちが意識しなくても体の働きをコントロールしてくれる神経の一部なのですが、
体を休息や回復の状態に導く役割も持っています。
この役割は、心臓の動きがゆっくりになったり消化がスムーズに進んだり、体が休むための準備をする働きを担っているのです。
例えば、夜寝るときや食事をする時には、副交感神経が活発になって体が落ち着いてリラックスできます。
リラックスすることで自律神経が整い、副交感神経が優位になります。
近年では、副交感神経と歯並びの関係について、ストレスや身体のリラックスがどのように歯や顎に影響を与えるかというテーマも注目されてきているのです🍀
それでは、歯並びにどう影響するのかについて、以下に詳しく説明していきます。
歯並びにどんな影響がある?
副交感神経が優位になるとどうなるの?
副交感神経が、交感神経より優位になると
→筋肉の緊張が緩和する
→歯や顎への無意識の負荷が減る
→歯列の安定化
という効果が期待されます。
正しい姿勢や呼吸法も、歯並びに影響を与えますが
そのためには、体がしっかり休まりことと、
成長に必要なエネルギーを作りやすくすることも必要なので、
歯の健康や体全体の成長にも、
リラックス状態が口腔環境の改善にも繋がるとされています。
つまり、
副交感神経は、子供の歯並びに影響を与える重要な要素の一つ
で、さらには、歯ならびに大事な骨(上顎)の発育も正常になります。
1、体全体のバランスが整う
2、体の成長や発育が順調に進む
3、歯並びに大事な上顎が正しく発育する
<上顎の参考記事>
➡️ 上顎(うわあご)ってどこ?矯正にはかかせない上顎の骨の発達と歯並びの関係
それでは、もっと噛み砕いて、研究結果とともに副交感神経について解説していきます。
1. 副交感神経と鼻呼吸
鼻呼吸は、酸素の供給や神経系への影響を通じて、脳の健全な成長を支える重要な要素です。
鼻呼吸は副交感神経を活性化させるため、歯並びにとってメリットがたくさんあります。
<鼻呼吸、関連記事>
➡️ お子さん、鼻呼吸をしていますか?口呼吸のデメリットと子供と歯並びの影響について
鼻呼吸をすることで、副交感神経が刺激される
リラックス効果を促進する正しい呼吸法=「鼻呼吸」は、歯並びにも関係があります。
リラックスした状態が続くと、舌の位置が適切に保つことができます。
鼻呼吸は、舌が正しい位置に収まりやすくなり、上顎や下顎の成長を自然にサポートします。
そうすることで、歯列の乱れを防ぐことができるのです。
これに対し、口呼吸は交感神経を刺激し、ストレス反応を引き起こすことが知られています。
口呼吸が習慣化すると、舌が正しい位置に収まらず、歯の発育に悪影響を及ぼします。
歯が外に広がり、歯列が乱れやすくなるため、鼻呼吸の重要性は見過ごせません。
夜寝ている時に口呼吸になっていると、さらに悪循環になります。
Guilleminault et al.(2013年)の研究では、口呼吸の子供が不正咬合や歯列の乱れを引き起こしやすいことが確認されており、鼻呼吸を促すことで副交感神経を優位に保ち、歯並びの発育を促進することが提唱されています【1】。
2. 副交感神経と筋肉の緊張
歯並びに影響を与える要因の一つに、顔や顎の筋肉の緊張があります。
副交感神経が優位な状態にあると、筋肉の緊張が緩和され、顎や舌の正しい位置を保つことができるため、歯が正常に発育します。
反対に、交感神経が過剰に活性化していると、ストレスや緊張によって筋肉が硬くなり、顎や顔の筋肉がバランスを崩し、歯並びに影響を与えることがあります。
Lavigneら(2003年)の研究では、ストレスが歯ぎしり(ブラキシズム)や筋緊張による不正咬合の原因となることが示されています。
このような不正咬合は、副交感神経が適切に働かないことが一因として挙げられます【2】。
3. 副交感神経と成長ホルモン
副交感神経が活発な状態にあると、睡眠中に成長ホルモンが分泌されやすくなります。
成長ホルモンは、歯の発育や顎の成長に不可欠であり、特に子供の歯並びに大きく影響します。
十分な睡眠とリラックスした状態が保たれることで、歯や顎の健全な成長が期待できるのです。
Tarokhら(2012年)の研究では、睡眠中に成長ホルモンが分泌されることが確認されており、深い睡眠が歯や骨の発育にとって重要であることが示されています。
副交感神経が優位である状態は、こうした成長ホルモンの分泌を促進し歯並びを健全に保つための重要な要素とされています【3】。
4. 副交感神経と口腔機能
副交感神経は、唾液の分泌にも関与しています。
唾液の分泌は、口腔内のバクテリアの抑制や食べ物の消化、歯の保護に重要な役割を果たします。
唾液の分泌が不足すると、口腔内の環境が悪化し、歯並びにも悪影響を与える可能性があります。
副交感神経が活性化されることで、唾液の分泌が促進され、健康な口腔内環境が保たれます。
5.睡眠とこどもの歯並びの改善
質の高い睡眠はリラックスと直結しています。
例えば、夜間に副交感神経が適切に働かない場合、睡眠中に歯ぎしりや食いしばりが発生しやすくなり、結果として歯の位置や顎の成長に悪影響を及ぼすことがあります。
日本睡眠学会の調査によれば、歯ぎしりをしている人の多くが睡眠の質が低下しており、副交感神経が十分に働いていないことがわかっています。
このデータは、リラックスした状態を保つことが歯並びに重要であることを示しています。
睡眠中にしっかりとリラックスすることで、身体全体の回復が促進され、歯や顎の筋肉もリセットされます。
これが長期的には歯列の乱れを防ぐ一因となるのです。
反対に、睡眠時のストレスや緊張が続くと、
イビキ、歯ぎしりや食いしばりが起こりやすく、歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。
副交感神経は、子供の歯並びに多方面から影響を与える重要な要素です。
●筋肉の緊張をやわらげる
●正しい呼吸習慣を促進
●成長ホルモンの分泌を助ける
●骨の成長を促す
●口腔内の健康の維持
➡️歯並びを健全に保つための基盤となります。
子供のストレスを軽減し、リラックスした生活環境を提供することで、副交感神経を活性化させ、歯の発育をサポートすることが重要です。
<参考文献>
【1】Guilleminault, C., et al. (2013). Mouth breathing: Adverse effects on facial growth, health, academics, and behavior. Journal of Clinical Sleep Medicine, 9(9), 913-920.
【2】Lavigne, G. J., et al. (2003). Bruxism: Overview and guidelines for the practitioner. Journal of the American Dental Association, 134(3), 342-346.
【3】Tarokh, L., et al. (2012). Sleep in adolescence: Physiology, cognition and mental health. Neuroscience and Biobehavioral Reviews, 36(1), 87-98.
Konohaこどもの歯ならびクリニックでは、子どもたちに鼻呼吸のトレーニングをし、副交感神経を育て歯並び改善に努めています。
ストレスの多い現代社会では、リラックス法を取り入れて副交感神経を活性化させることが、子どもの歯並びや顎の成長にとって非常に重要です。
こどもの歯ならびが気になったら、それはリラックスできていない時間が増えているサインかもしれません。
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