〜給食室が変わる、その背景にある“子どもたちの変化”〜

 

こんにちは。Konohaこどもの歯ならびクリニックです🌿

今回は、保育園の給食室で今、静かに起きている変化についてお話しします。

それは──

“食材をもっと細かく刻まないと食べられない子が本当に増えている”ということ。

 

👄給食現場の声「噛めない子が本当に増えた」

近年、保育園やこども園の給食現場において、以下のような声が多数聞かれます。

 

▪️固形の野菜や肉を嫌がる、吐き出す

▪️噛むことが苦手で、不十分なまま丸呑みする

▪️粘り気のあるものをうまく飲み込めない

▪️麺類を噛まずに吸い込んでむせる

▪️一口量が調節できず、口に詰め込んでしまう

▪️食べこぼしが多く、食事に集中できない

▪️食事に時間がかかりすぎる

 

 

🍚「柔らかく、細かく」が当たり前に

保育園の給食現場では、

▪️肉や野菜は極力やわらかく煮る

▪️食材は年齢に関わらず小さく細かく刻む

▪️麺類は短く切る

▪️パンは耳を取って出す

▪️根菜はペースト状に・とろみ食の増加

といった工夫が、近年、“必要不可欠”になりつつあります。

また、クラス単位で“個別調理”が求められるケースなど、

誤嚥や食事拒否を避けるための安全策を優先しなければなりません。

 

👦“噛めない・飲み込めない子どもたち”の増加

〜給食現場の課題と、発達・口腔機能、歯医者の視点から考える〜

 

✅原因① あごの未発達・筋力不足

あごの骨格が小さい、舌や口周りの筋肉が弱いことで、

しっかりと噛むことや飲み込む動作が苦手になっている子が増えています。

▶ やわらかい食生活の影響

(柔らかい加工食品やカット済みメニューの定着)

▶ 姿勢や呼吸の問題(口呼吸・猫背)

▶ 幼少期の離乳・咀嚼ステップの短縮

(離乳食初期に「舌を使ってつぶす」「かじる」経験が不足)

などの食生活と経験の減少が複合的に影響していると考えられています。

 

✅原因② 食事環境の変化

▪️スプーンやフォークを早く持たせすぎて“丸呑み”に

▪️手づかみや「かじる」経験が少ない

=食具(スプーンなど)への過依存による手指・口の協調運動未発達

▪️イスの高さが合わず、正しい姿勢で座れていない

▪️食事中の会話や意識の分散(TV・動画)

=ながら行動(スマホ・動画)による咀嚼意識の低下

 

こうした家庭内の環境が、食べる機能の発達機会を減らしている可能性も。

 

 

🍽給食室にのしかかる“現場の葛藤”

現場の調理員さんは、こう語ります

「子どもたちのために、もっと噛んでほしい。でも噛めなくて残す子が多いと、結局食べられる柔らかさやサイズにするしかなくて…」

「みじん切りにすれば食べる。でもそれで本当に“育つ”のかな、と迷うこともある」

これはまさに、“発育”と“食べやすさ”のせめぎ合い。

本来は噛んで育つべき年齢なのに、それができない現実に、給食室も苦慮しているのです。

 

🍴「噛める力」を育てるためにできること

保育園やご家庭で取り入れられる工夫として

✅「足がつく」座り方で体幹を安定させる

✅早食い防止&一口量の練習をする

✅柔らかすぎない食材にも挑戦してみる

✅家庭でも「噛む回数」に注目する(30回チャレンジなど)

✅口腔機能のチェックを歯科や発達の専門家に相談する

「食べられる」ことも大切ですが、「育つ食べ方」がもっと重要です。

 

🧠食べ方は、将来の“顔づくり”にも関わってくる

1、噛む力はあご骨の発育を促します

2、舌と唇の動きは発音や姿勢の基礎になります

3、飲み込みの力は呼吸や睡眠の質にも直結します

だからこそ、給食の中で起きている変化は、

“口のSOS”として社会全体が向き合うべき課題だといえるのです。

 

 

給食室の変化は、社会課題の“入口”

現在の給食室が向き合っているのは、

「ただの好き嫌い」や「気分の問題」ではなく、

社会構造と子どもたちの発達に起因する“食べる力の低下”です。

これは「発達支援」「口腔育成」「地域連携」すべてに関わるテーマ。

未来の健康を守るために、

給食室の声に耳を傾け、医療・教育現場が連携することが必要とされています。

 

本来は、噛む力を育てるべき時期に“噛まなくても食べられる環境”が提供されてしまうという構造的ジレンマが存在します。

 

🦷歯科・医療機関との連携が不可欠

子どもの「噛めない・飲み込めない」問題は、一園の給食室だけでは解決できません。

必要なのは

1、歯科による舌・咀嚼・嚥下機能のアセスメント

2、栄養士・保育士との姿勢・食べ方の共有

3、保護者への家庭での食支援指導

4、必要に応じた耳鼻科・ST(言語聴覚士)との連携

 

🌿Konohaこどもの歯ならびクリニックでは「噛む力」を“見る”矯正を行っています

こうした「口育(こういく)」の視点から、

小児矯正・食べ方指導・姿勢改善を行っています。

歯ならびだけでなく、

  • 舌の使い方・飲み込み
  • 姿勢・座り方
  • 食事中の様子
    なども確認しながら、「育つ口」を目指した小児矯正を行っています。

 

 

 

📩「最近、うちの子 噛まずに飲み込んでるかも…?」

「給食で食べにくそうにしているって聞いた」

そんな気づきがあったら、一度専門家に相談してみてくださいね😊

お子さんの未来の“食べる力”、一緒に育てていきましょう。

 

📩 ご相談・講演依頼・資料提供なども随時承っております。

「噛む・飲み込むが気になる」「園の保護者に伝えたい」などあれば、いつでもご連絡ください🌿

お子様の矯正、歯並びについての相談も無料です

お気軽にLINEにてご予約くださいませ♪

 

 

▪️福岡市の小児矯正専門クリニック(マウスピースと口筋トレーニング)

🗺️GoogleMaps:Konohaこどもの歯ならびクリニック学研都市

☎️092ー407−3900(水金土日)

福岡県福岡市西区周船寺3ー25−18ー1F

🚃JR九州筑肥線・九大学研都市駅から徒歩10分

🚗無料駐車場あり(5台)

 

konoha こどもの歯ならびクリニック学研都市